今さら聞けないHHH戦略について
動画マーケティング元年と言われた2015年から、2016年の今年は更に動画を活用した取り組みが加速しそうな今日このごろ。今回は、「HHH戦略」についてまとめます。
HHH戦略とは?
HHH戦略は、Googleが提唱する動画マーケティングの戦略です。HHH(スリーエイチ)とは、「Hero」「Hub」「Help(Hygiene)」の頭文字からなります。顧客となり得るユーザーの興味関心を正しく捉えた上で、Hero・Hub・Helpの3種類に分類整理されたものです。
Heroコンテンツ
Heroコンテンツは、話題性のある動画戦略です。面白さや感動するような動画をコンテンツを自社の商品やサービスを知らない「潜在顧客」にアプローチし、動画がメディアに取り上げられたり、SNSを通じてシェアされ、話題を集めることを目的とします。
Heroコンテンツの事例
伊勢丹の社員がダンスする「ISETAN-TAN-TAN」。矢野顕子さんが作曲したテーマソングをバックに、500名以上の応募の中から選ばれた約200名が楽しげにダンスを披露しています。曲は、2013年10月に、伊勢丹のタータン柄「マクミラン/イセタン」誕生に合わせてリリースされています。
ISETAN-TAN-TAN PV:ISETAN 伊勢丹
Hubコンテンツ
Hubコンテンツは、自社の商品やサービスに関心を持っているいわば「見込み客(ユーザー)」に対して動画を通じて、理解を向上させて自社サイトへの流入や入店・お問い合わせにつなげるための動画コンテンツです。Webサイトでは伝えきれない魅力を伝える、利用したことのないユーザーに認知してもらうということがポイントになりそうです。上記で紹介したHeroコンテンツと比べて、よりターゲットが絞り込まれ、ある程度目的をもったユーザーが視聴することを考えると、他社との差別化をどう表現できるかという点も注意して制作する必要があると言えそうです。
Hubコンテンツの事例
パナソニックの「おいしい驚きを、もっと日常に。 ビストロ コンセプトムービー」は、調理家電のブランド「ビストロ」のコンセプト「おいしい驚きを、もっと日常に。」というテーマと、それに合わせた商品の紹介と使用方法の提案という側面で作られています。商品を購入したい、店舗に行って商品を見たいと思わせる動画です。
おいしい驚きを、もっと日常に。 ビストロ コンセプトムービー【パナソニック公式】 – YouTube
Helpコンテンツ
Helpコンテンツは、サービスや商品の利用者や今後顧客になり得るユーザー向けに、欲求や悩みに答える解決策を提供するコンテンツです。ユーザーの質問に答える動画や、商品の使い方を説明する動画がHelpコンテンツと言えるでしょう。既存客・既存ユーザーのリピート・ファン化につながるコンテンツとも言えます。
Helpコンテンツの事例
下記で紹介するのは、シャープの商品「ヘルシオお茶プレッソ」の、使用方法をまとめた動画です。取扱説明書を文書で見るよりも動画の方がより理解できそうです。シャープ以外にも多くの企業がこういったHelp型動画を取り入れています。
ヘルシオお茶プレッソのご紹介:シャープ
HHH戦略 まとめ
HHH戦略の”H”とは?
- ・Hero(ヒーロー)
- ・Hub(ハブ)
- ・Help(ヘルプ)
誰に向けてどのような動画コンテンツを作るのか?
Hero,Hub,Helpの3つの動画コンテンツは、誰に向けてというターゲットが明確ではなければ具体的な制作に進むことができません。まずは、ターゲットを明確にした上で、どのようなコンテンツで何をゴールとして動画を作るのかが課題といえるでしょう。
参照:
The YouTube Creator Playbook for Brands
http://think.storage.googleapis.com/docs/creator-playbook-for-brands_research-studies.pdf
そのバイラル動画は集客・売上増につながった?今一度考えたい、バイラル動画の動線設計
http://www.movie-times.tv/study/how-to/6028/